ako and rino (TIKA室)

*小さな光からさり気ない幸せを*

きれいなブルーのドアを開けると、白を基調としたお洒落な空間が広がっていた。そこには様々な素材が組み合わさってできるアクセサリーや鞄などが並び、奥には制作用のミシンや裁縫道具などが置かれている。ここで作品を飾りながら製作しているのは、akoさんとrinoさん。やわらかい雰囲気をもつ女性だった。

 

 

-ユニットブランドTIKA室の誕生-

 

バック、ポーチやコサージュ担当のakoさんと、アクセサリー担当のrinoさん。別の物を作る二人がユニットブランドTIKA室として活動を始めたのは11年前。以前に同じ職場、服飾雑貨の問屋で働いていたという繋がりから、TIKA室が結成した。

 

当初は委託販売やイベント参加での活動から始まり、昨年現在のアトリエ兼ショップを持つことに。お店の開設に関して、「自由に作りながらすぐ飾って見てもらえるような場所がほしい、お店というよりは楽しく作る場所がほしいという思いから。」とrinoさん。またakoさんは、「委託で他の商品を一緒に置くのと、やっぱり自分たちでテーマを決めて自分たちだけで飾るのは、見え方も違うのでおもしろい。」と教えてくれた。

 

 

-自分らしいモノを作りたい-

 

布をメインの素材として扱うakoさんの作品。ベースは模様や色、質感も異なるいろいろな布を組み合わせて作られている。「布の意外な色の組み合わせとか、他の人が考えつかないような組み合わせができたらいいなと思いながらいろいろ試しています。」と話してくれた。

 

そして扱う素材が布とは異なり、革やビーズを組み合わせて作品を作るrinoさん。基本的にモチーフとしている物はrinoさんの好きなお花。「お花から連想する物を自分が使う材料でどう表現するかを考えて作っています。」と教えてくれた。

 

前職は、多くの人に受け入れられるような物を作るのが仕事だった二人。今はわりと自分らしい物を作りたいという。そんなTIKA室の作品は、鞄の中をのぞいたり、身に付けていてちらっと見えた時に、少しいつもと違う気持ちになれる小さな楽しみを目指しているのだ。

 

 

-テーマに沿った作品制作-

 

日々の作品制作の中で、テーマを一つ決めて制作することがあるという。その時のテーマに沿ってそれぞれの技法で制作するのだ。ここ最近では「モールド(=カビ)」をテーマに作っていたとか。少し変わったテーマの理由は意外と単純で、ちょうど梅雨の時期だったから。自然と会話の中で出てきたという。
違う物を作っていますが、一緒に並べてもおかしくない感じに仕上がります。」とrinoさん。相談をせずに制作しても、そのテーマに対してお互いに感じる色がよく似ているらしい。そのため作品が全く違う方向を向くということはないのだ。また、作品だけではなく、作品を飾るディスプレイの構造を考えるのも楽しみの一つだと教えてくれた。どのように魅せるのかもテーマによって変わる大事な要素なのだ。

 

今後面白いテーマで企画展を開いていきたいと言うTIKA室。「来年あたりに考えているのが、使い勝手の悪い物を集めた企画展なんです。」と教えてくれた。なかなか想像もつかないテーマだが、どんな作品が出来上がるのか楽しみだ。「普段作っているものとは違う物を作るのは刺激になるので悪くはないのかな。」と楽しそうに話す二人の姿はとても輝いていた。

 

 ※上記の内容はすべて取材当時のものです。