すずきめぐみ

*アート、縁、街の未来を創り出す*

名古屋の雑貨関連のフリーペーパーやつくり手が集まる場で耳にすることの多い「すずきめぐみ」という名前。デザインや陶芸、そしてイベント企画など多くの面で活躍を見せる彼女は、名古屋の人気スポットとなった覚王山の発展に大きく寄与してきた人。そんな文字では語りつくせないめぐみさんの人柄を、今回は陶芸活動を中心に紹介していく。

 

 

-転身-

大学卒業後、めぐみさんは出版社で編集者として活動し、たまたま陶芸家を取材する機会があった。その方たちと話しているうちに、次第にその魅力にひきこまれていったのだという。

「“やってみたい!”って言ったら、“おいでよ!”って言われてね。二年半勤めた会社をやめて陶芸を始めたんです。」

 

こうして陶芸工房の「歩知歩智(ぼちぼち)」に生徒として入門しためぐみさん。取材していた世界に自らが飛び込むという、思い切った行動であった。

 

 

-kibaco-

その後、陶芸以外の作家活動も平行し多忙な毎日を過ごしていためぐみさん。気がつけば10年以上の月日が経ち、“ここまで続けたのだから、この先も続けていくでしょう”と、陶芸を一緒にやってきた友人と共に、窯を持とうと思ったのだという。

 

 「陶芸工房では焼いてもらえるけど、焼いてもらっていては自分で作ってる感覚とは少し違うしね。友人と一緒に“窯を買っちゃう?”ってなったんです。」

 

そしてガス窯を置く制作の場所として選んだのが、今回お話をしている「日進木箱商会 kibaco」であった。友人が倉庫として使っていた建物を使わせてもらえることになっためぐみさんは、場所をシェアして活動したい仲間を集めて、このkibacoにつくり変えていったのだという。

 

「最初、倉庫の中はすっごく散らかっていました!部屋はまだぐちゃぐちゃな状態なのに、窯は届いてしまってね。それを見て焦ったので、みんなでがんばらなきゃ!ってなりました。」

人脈も広く思い切りのいいめぐみさんの環境は、ものすごいスピードで変化していく。その過程でのドタバタ感を、めぐみさんはおもしろおかしく振り返ってくれた。

 

 

-表現の一つとしての陶芸-

あくまで陶芸は“表現の一つ”というめぐみさんであるが、器だけでなくオブジェや陶のボタンなどkibacoのギャラリーには非常にかわいらしいものが多く並んでいる。

 

窯に火を入れて焼かなければならない陶芸は、裁縫や料理のように“つくりたい!”と思っても、気軽につくることはできない。そこに陶芸のおもしろさがあるのだとめぐみさんは教えてくれた。

 

「工程が長くすごく手間や日数もかかるので、自分の作品の感想を聞いたり、ブログなどで使ってくれているの人の写真を見たときは、とてもうれしいね。」

 

ご自身のことを計画性がない性格と終始謙遜するめぐみさん。しかし、“今はこうしたい!そのためにどうしたらいいのか?”と、一瞬一瞬の試行錯誤を誰よりも突き詰めるめぐみさんからは、常に新しい付加価値がうまれ続けている。

 

 

-創り出す-

 めぐみさんとお話していると、次々と作家さんたちの名前が飛び出してくる。*kurashi zacca*に登場していただいた方はもちろんのこと、ベテランの方から新進気鋭のクリエイターまで様々。とにかくめぐみさんの顔の広さに驚かされる。

 

 「何か作ってると、イベントとかでみんな会うからねぇ。」

 

 めぐみさんは覚王山で古本カフェのソボクロという店を経営している他、覚王山商店街のアートイベント「参道ミュージアム」等、街を活性化させる様々な企画を担当してきた。今や情報誌に名古屋の人気スポットとして名が挙がる覚王山、めぐみさんやその仲間がしてきた功績は計り知れない。イベントを企画することや人と人を結びつけることは、めぐみさんにとって陶芸することとなんら変わらない“創り出す”ことなのである。そして何よりもめぐみさんのこの人柄にみんながひき寄せられ、街を活性化させることや“新しい楽しさ”をうみ出す原動力になっているようだ。

 

今後もめぐみさんは多くの仲間に刺激を与え、結び付けて新しいことをうみ出していってくれるだろう。

 

※上記の内容はすべて取材当時のものです。